牛鬼

                     

愛媛県の南予地方、宇和島市を中心とした地域には牛鬼が祭りに多く参加する。
南予地方の分布の東限は、西宇和郡三瓶町であるが、遠く離れた菊間にも現存する。当地方近郊神社にも牛鬼の奉納絵馬が存在し、昔は近郊町村でも祭りには牛鬼が存在していたと考えられる。しかし、いつしか途絶えて現存しているのは菊間だけである。
加茂神社社記に、文化十三年の祭礼に、獅子組と牛鬼組の若衆が喧嘩をして村役人の取調べを受けたとの記事があるだけで、その由緒、沿革については不明である。
当地に残る伝承では、昔疫病が蔓延した時に疫神退散のために始まったもので、ある年牛鬼を出さなかったとき再び疫病が蔓延したので、それからは途絶えることなく祭礼の神賑わいとして行われることとなったと伝えている。
なお、天正年間まで神社と併立していた遍照院の略紙に、菊間において牛馬が悪獣のために次々と殺されることが起こった。ある日祐珍この悪獣に合い、(当郷に瑜伽の境あり、加茂大明神擁護の地なり、今汝何ぞ神徳を恐れず法場を軽んじ猥りに来りて暴悪を成す、速やかに去らずば吾法威を以って之を罸しめん、悪獣師を恐れて・・・云々)の記述がある。
菊間の牛鬼の濫觴に関係するものと思われるものである。
牛鬼は、厳島神社氏子上町区域の人によって運営されていたが、現在では氏子全域に委託されている。それは、竹で胴を作り、布でこれを覆い、その中に入って担ぐのである。
その長さは八米、幅二米余り、首は伸縮自在で長さ四米近くある。練りながら歩くときは首を伸ばしたり縮めたりする。走るときは首を縮めたままである。
宇和島地方の牛鬼は鬼面獣身であるが、菊間の牛鬼は文字通り牛面である

平成15年 写真コンテスト作品  平成16年度作品↓

サムネイルに成っています、画像の上でクリックしてください、大きな画面となります。
特選 準特選
牛鬼 牛鬼 日ざしの中で 「そらー行くぞー」 牛鬼宮入
松山市 玉川町 八幡浜市 八幡浜市 松山市
渡邉 徳雄 井門 弘 大久保 重義 大久保 重義 高村 昌雄
牛おに 大祭本番 牛鬼 牛鬼 牛鬼天仰ぐ
松山市 松山市 新居浜市 菊間町 菊間町
竹内 良弘 宰務 先人 日野 清 石山 義紀 玉田 穂積

平成16年度 写真コンテスト作品

平成16年度応募作品の返却日数が例年より早まり、残数作品が少なくなりました。

準特選
牛鬼がやって来た 牛鬼現る 菊間のまつり うし鬼 牛鬼
丸亀市 松山市 広見町 四国中央市 松山市
猪内 政明 八木 慶次郎 城戸 隆行 木原 重雄 大野 憲二
                                 
親子競演
四国中央市
山内 房雄

 平成17年度作品はフォトコンテスト変更により記載はしばらく休止致します。

菊間牛鬼 おんまく祭りに参加
8月4日、今治市市民祭(おんまく)に、今年も去年に続いて参加しました。
猛暑の中、菊間町全地域からの掻きて参加者を得て、菊間祭りの一端を披露してきました。
熱く燃えた楽しい1日となりました。
当日、厳島神社にて奉告祭を執り行い
参加者はバス3台に分乗し、牛鬼の胴体は車両運搬専用車、首の部分はトラックで運送。
さっそくにも現地パレード出発地点近くで組み立てを開始。
手馴れたもので、各部所てきぱきと組み立てて行きます。
組み立ても完成。
後は出番の時間待ち。
この間、昼食を兼ね、参加者一同和気藹々の時間を過ごしました。
通行中の人たちは物珍しそうな目で通り過ぎて行きます。
牛鬼の前で記念写真を撮られる方も随分いました。
”(^_^)/~
”珍しいんですよね、菊間の牛鬼”
ここで、牛鬼の細部の紹介をします。
竹組みを組んだ胴体の中です。
ジャン〜ジャンジャン、ガ〜ンガンガン
グァ〜ン〜グッワン〜グッワ〜ン
此の音、なんて表現したら良いのか?牛鬼が進行する時に打ち鳴らす半鐘です。此の音で邪気を打ち払うのですね。
胴体の後部に取り付けられています。
背の高いTさんが、もっぱら受け持っています。
子供心に此の音が怖かったと、昔の乙女たちの祭り思い出話では、今でも必ず話題に上がります。
”ほてから、あんたぁ〜、おぼえとるでぇ、あの牛鬼の音、今でも耳にのこっとらいね!!ほうよ、ほうよ、あの頃子供心に怖かったのを今でも覚えとらいね”
あんたも、そうでぇ〜”
牛鬼の首を操作する心棒です。
此の心棒の操作により、牛の表情表現が決まります。
心棒の先を腹と両手で支え、一気に押し上げ首を伸ばしたり、振ったり。
そりゃ係りは大変。
すっかり準備も整いました。
後は出番の時間待ちです。
いよいよ出番です。
子供たちの持つ提灯、のぼりを先頭に今治の銀店街を練り始めました。
”牛鬼!!牛鬼ゆうたら南予じゃろが?
南予でなくて、菊間にも有ったのか。”
知らない見物客に菊間祭りを宣伝します。
見物客皆驚異の目で牛鬼を見つめています。
広小路はおんまく踊りのコンテスト中
最後は、その広小路でのお練です。
カメラのフラッシュが間断なく続きました。
今回参加した、皆さんです。
真夏の炎天下、ビール一升、汗一升
神社に凱旋し、老いも若きも
夜遅くまで懇親会は続きました。

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